できるところから始める
張り子紙作り

2022-02-18T15:26:55+09:00

障害者の就労を支援する市内の作業所 「株式会社WISH」代表の山田賢治(やまだけんじ)さんに だるまの張り子紙作りに携わるようになったきっかけや 紙作りへの思いなどをお伺いしました。 三原だるまの張り子紙作りを始めたきっかけは何でしょうか? 最初のきっかけは、三原観光協会の方から福祉施設で張り子紙を作ることはできないかという相談を受けたところからでした。うちは元々紙作りなどはしていなかったのですが、他施設ではハガキや名刺などの紙を作っている場所があるんです。そこで張り子紙作りができないかと思って、最初はパイプ役として他施設に話を持って行ったんですけど、なかなか難しいという返答をいただいて……。どこら辺が難しいのかを自分も分かっていなくて。紙すきとは、というところから全くの分からない中で課題が見えないので、実際に取り寄せている埼玉の紙漉き職人の方に会いに行って、分からないところは直接見て、教えてもらい福祉施設でも本当にできないかということを整理したいと思いました。 実際に職人さんから教わって見て感想としてはどうでしたか? こういう感じでやってますよ、という一通りの工程や道具を見させてもらったんですけど、私たちは和紙作りの基本とか分かっていないので、知らない中で専門の道具を揃えることは難しいと思いました。また、当時創業したばかりでもあったので、ワンフロアの事務所という限られた空間での紙作りができるかどうかを考えました。ここでもできたら他施設でもできるだろうということで、はがきや名刺サイズとどう違うのかなとか、試行錯誤しながら実際に張り子紙作りを始めました。 紙作りで工夫したところはありますか? 張り子紙はある程度濡らしても破れない強度をだせるよう工夫しました。埼玉の職人の方は、和紙の切れ端を利用して強度を増した張り子紙を作っていたようですが、こちらではなかなか和紙が手に入らないので、身近に入手できるもので代用できないか色々試作しました。WISHのスタッフやメンバーが携われるように、紙作りの道具なども工夫して揃えて、少しずつですが仕組みを整えていきました。この方法を他施設にも伝えて見たんですけど、やはり作ることは難しいという返答をもらい、結果としてWISHで作ることになりました。 [...]