三原だるまを
届けたい

2022-02-18T15:26:40+09:00

三原だるまの職人として、 佐木島で365日だるまと向き合っておられる 三原だるま保存育成会代表の鳥生悦郎(とりゅう えつろう)さんに だるまとの出会いや想いについて、お話を伺いました。 鳥生さんのこれまでの経歴、三原だるまに出会うまでを教えてください 私は以前、造船関係の仕事をしていたのですが、その後、工業系の仕事で下請けを自営で5,6人で始めました。それから平成12年にトライアスロンの準備作業で、横断幕を貼ろうと脚立の上に上がって作業している時、バランスを崩し落下して、脊髄を損傷し、両足が不自由になって、車椅子の生活になりました。 そして、平成21年のことだったと思います。それまでだるま作りは先代の久保先生を中心に、三原市内でシルバーの方が作っていたらしいのですが、その人たちが作られなくなって、次にだるまを作れる方を三原の方で探していたそうです。そして三原におる人が佐木島の知人に伝え、その人が島の会議の中で、「だるまを作る人を探しよるんじゃけど、誰かおらんじゃろうか。」と言って、会議の雑談の中で私の名前が上がったというのがことの始まりでした。 なるほど、そのような経緯があったんですね。その話を聞いたのは、鳥生さんがいくつ位の時だったのですか? 12年前からなので、69歳じゃったんかね。話を聞いてみて、制限や期限が細かく決まっているというような感じでは無しに、自分の思うように気楽にやらせてもらえるのでしたら考えても良いですとお話ししたんです。足も不自由ですし、あまり負担になるようなことを言われてしまうのは難しいと、正直にお話したら、それはできる範囲でやってもらえたら良いと。そういうことでしたら少しやってみようということになったんです。 [...]

三原だるまを
届けたい
2022-02-18T15:26:40+09:00

できるところから始める
張り子紙作り

2022-02-18T15:26:55+09:00

障害者の就労を支援する市内の作業所 「株式会社WISH」代表の山田賢治(やまだけんじ)さんに だるまの張り子紙作りに携わるようになったきっかけや 紙作りへの思いなどをお伺いしました。 三原だるまの張り子紙作りを始めたきっかけは何でしょうか? 最初のきっかけは、三原観光協会の方から福祉施設で張り子紙を作ることはできないかという相談を受けたところからでした。うちは元々紙作りなどはしていなかったのですが、他施設ではハガキや名刺などの紙を作っている場所があるんです。そこで張り子紙作りができないかと思って、最初はパイプ役として他施設に話を持って行ったんですけど、なかなか難しいという返答をいただいて……。どこら辺が難しいのかを自分も分かっていなくて。紙すきとは、というところから全くの分からない中で課題が見えないので、実際に取り寄せている埼玉の紙漉き職人の方に会いに行って、分からないところは直接見て、教えてもらい福祉施設でも本当にできないかということを整理したいと思いました。 実際に職人さんから教わって見て感想としてはどうでしたか? こういう感じでやってますよ、という一通りの工程や道具を見させてもらったんですけど、私たちは和紙作りの基本とか分かっていないので、知らない中で専門の道具を揃えることは難しいと思いました。また、当時創業したばかりでもあったので、ワンフロアの事務所という限られた空間での紙作りができるかどうかを考えました。ここでもできたら他施設でもできるだろうということで、はがきや名刺サイズとどう違うのかなとか、試行錯誤しながら実際に張り子紙作りを始めました。 紙作りで工夫したところはありますか? 張り子紙はある程度濡らしても破れない強度をだせるよう工夫しました。埼玉の職人の方は、和紙の切れ端を利用して強度を増した張り子紙を作っていたようですが、こちらではなかなか和紙が手に入らないので、身近に入手できるもので代用できないか色々試作しました。WISHのスタッフやメンバーが携われるように、紙作りの道具なども工夫して揃えて、少しずつですが仕組みを整えていきました。この方法を他施設にも伝えて見たんですけど、やはり作ることは難しいという返答をもらい、結果としてWISHで作ることになりました。 [...]

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張り子紙作り
2022-02-18T15:26:55+09:00
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